「採用基準」としてのリーダーシップ論 - 就活生は要チェック!
少数精鋭 頭脳集団であるマッキンゼーにて、長年採用担当を行った 伊賀氏によるマッキンゼーの採用基準をまとめた本書。面接官によってあいまいかつ俗人的にになりがちな採用基準を明確に定義しています。
就活生にとっては採用側のホンネが理解できる内容です。
採用のポイントは、字頭の良さかと思いきや、
・リーダーシップ
・字頭のよさ
・英語力
この3点を面接で評価しているといいます。
採用時の観点についていくつかご紹介します。
分析が得意で理解力が高く、洞察が深いだけでは「頭が良い(インテリジェント)とは呼ばれません。もっともインテリジェントだと思われているのは、処方箋を描くための、構築型の能力がある人です。
分析力や洞察力はテストの点数で一目瞭然にわかりますが、
構築型の能力があるかどうか。これはグループディスカッションや面接で見る必要がありますね。
採用面接において重要なことは、思考スキルの高い人と低い人を見分けることではなく、「ものすごくよく考えて来た人と、あまり考えてきていない人」を見分けることです。思考力の高い人とは、考えることが好きで(=思考意欲が高く)、かつ、粘り強く考え続ける思考体力があるため、結果として「いくらでも考え続けることができる人」のことを言うのです。
マッキンゼーの採用面接はケーススタディーに4時間かけるそうです。
時間をかけないと思考体力の有無までは評価できないとは思いますが、
マッキンゼーがそこまで採用にコストをかける姿勢にはおそれいります。
マッキンゼーでは、問題解決スキル(Problem solving skills)という言葉と並んで「問題解決リーダーシップ」(Problem soliving leadership)という言葉が頻繁に使われます。問題解決スキルとはご存じのとおり、MECEやロジカルシンキング、仮設思考、フレームワークなどの思考テクニックを使って、問題を整理・分析し、買いをみつけるための技術です。一方、問題解決リーダーシップとは、解くべき課題の定義から、分析の設計、関連する組織や人とのコミュニケーションを含む一連の問題解決プロセスにおいて、リーダーシップを発揮することです。
いよいよ就活シーズン本格化ですが、
これから面接を受ける就活生にも、採用面接官を担当する企業側も、たいへん参考になる一冊です。
- 作者: 伊賀泰代
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2012/11/09
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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